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LIFiLL - Woolishのひみつ


非常に繊維の細いSuper140'sメリノウールを贅沢に使用し、薄さにこだわった天竺編みで丁寧に編み立てたLIFiLLのWoolishシリーズ。

初めてリリースされた3年前の秋から愛用している初代ロンTは、もう何回着て洗ったのかわからないくらいです。
ソフトで優しい肌触りと滑らかな質感。
夏場は汗をかいてもチクチクせず、乾きが早くて蒸れ知らず。汗がひいた後も体が冷えない。冬はインナーに着ているとじんわりと暖かく、過剰に暑くならずに快適。
年間通しての着用で、ウールの「夏涼しく、冬暖かい」を肌で感じています。
そして驚くことに、いまだに毛羽立ちや毛玉のないツヤのある表面と柔らかな風合いがキープされていて、なおかつ縮みや型崩れもありません。
見た目は繊細に見えるのに、耐久性を兼ね備えているのが本当に不思議。。

7月某日、そんなWoolishシリーズを手掛ける工場様にLIFiLLチームが取材をするという連絡を受け、ひょんなことから私たちも同行させていただくことに!
チームの皆様と一緒に生地製作の裏側を覗かせてもらいました。

一番の謎「なぜLIFiLLのWoolishシリーズは繰り返し洗っても風合いが良いのか?型崩れしないのか?」
その秘密とは。


一つ目は、原料の良さ。
スーパーエクストラファインメリノSuper140'sというメリノウールの中でも極めて細い繊維を使っていること。
二つ目は、糸の撚りの回数。
独自のレシピからなる絶妙な撚りが、毛羽立ちと型崩れを抑えるのだとか。
三つ目は、ウール表面のザラザラした部分(髪の毛でいうキューティクルみたいなもの)を滑らかに整える特別な加工を、糸の段階と染め工程の2段階で行なっていること。
ここでは、ウールの良さを残しつつ、水に弱い(縮む、固くなる)弱点を克服しているのがポイントです。

こうして、全ての工程がバランスよく行われることで、風合いの良さと日常的な扱いやすさを両立させているんですね。


印象に残っているのは染工場さん。
とにかく暑くてハードな現場です!!
染色と聞くと、編み上がった生地を染料につける、そんなシンプルなイメージだったのですが、まず染めに辿り着くまでの工程の多さに驚きました。
前準備、染め、後処理、仕上げと、いくつもの細かな工程があり、かなりの人の手と時間がかけられています。凄まじい熱と湿気がこもる暑い工場内で、皆さんテキパキと作業をされていました。本凄かった!!

工場の方のお話の中で特に印象的だったのは「ウールは人間の言うことをきかない」という言葉。
原料となる羊の個性や育つ環境によっても違うし、天然繊維ならではの気まぐれな性質もあり、ちょっとしたことで仕上がりが微妙に変わってしまい、コントロールが難しいのだそう。なので、扱いは慎重かつ丁寧に。
原料選びから、糸づくり、編み立て、染色、仕上げに至るまで、LIFiLLの目指す風合いを実現するため、それぞれの分野で試行錯誤があることを知りました。
職人さんたちの経験と感覚、技術力を総動員し、LIFiLLチームが密なコミュニケーションを積み重ねて生まれた生地。
私たちが手にする一枚のカットソーには多くの人が関わっていることが、この工場見学を通じて、よりリアルに感じられたのでした。






155cm Charcoal サイズ01着用


そんなLIFiLLこだわりのウールロングスリーブ、完売していたカラー・サイズの再入荷と共に、新色Chacoalカラーが新たにラインナップに加わりました。
LIFiLLらしいリラックス感のあるサイジング、長すぎないバランスの着丈が特徴。
首元と袖口には伸縮の良いフライス生地を配し、裾はフライスなしですっきりとした仕上げに。
適度な薄さの天竺編みなので、インナー使いの際に中でもたつかず、一枚でも肌着っぽく見えず着こなせます。


↑ LIFiLLのFEATUREページもぜひご覧ください!





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